千葉県民(予定) 後4日で引越し・・・ | 我らFifthRovers

千葉県民(予定) 後4日で引越し・・・

今日の一冊:岡崎誠 『固体物理学-工学のために-』 裳華房 2002年発行 3200円


と、いうことで、理工学書の紹介。需要があるとはとても思えないのですが、この企画の首謀人>M-92Fが「何書いてもいいよ」というので書いちゃいます。

固体物理学というのは、要するに色々な物質の性質(物性)を調べる学問でありまして、力学・電磁気学・熱力学・光学・量子力学・統計力学・相対性理論等の物理理論を駆使する応用物理です。

固体物理で一番の成功は、やはり半導体でしょう。トランジスター集積回路(IC)が発明されていなかったら、今でもパソコンには巨大な真空管が使われ、現在の性能に遠く及ばないのは明らかです(2004年冬現在で、一般に使われるCPUは1GHz程度ですが、真空管が使われていたら1KHzもでないでしょう)。

パソコン・携帯・液晶テレビetc...は、半導体の塊です。固体物理学は現代社会を支える要なのです!


と、固体物理学の宣伝ばかりしてもしょうがないので、本の紹介をします。
固体物理学の教科書といえば、

キッテル 『固体物理学入門 上・下』 丸善
(原著は、C.Kittel Introduction to Solid State Physics John Wiley & Sons Inc.

アシュクロフト、マーミン 『固体物理の基礎 上Ⅰ・上Ⅱ、下Ⅰ・下Ⅱ』 吉岡書店
(原著は、N.W.Ashcroft and N.D.Mermin Solid State Physics W.B.Saunders Company

の二冊が代表的です。しかし、二冊とも非常に長く(マーミンにいたっては和訳で1000ページを超えます)、初学者で挫折する可能性あります。

その点、岡崎先生の本は300ページ弱と短く、記述も明解なので初学者が読むには最適の本といえます。

本の展開は、非常にオーソドックスです。目次を示すと、

1. 結晶構造と周期性
2. k空間
3. 量子力学
4. 固体の結合
5. 格子振動
6. 格子比熱と熱伝導
7. 自由電子論
8. エネルギーバンド
9. バンド理論の応用
10. 電気伝導
11. 光学的性質
12. 磁性
13. 半導体の物理
14. 超伝導
15. 多体問題

レベルとしては、大学3年程度です。
誤解しないでほしいのは、この本はいわゆる「カルイ本」ではないということです。確かに内容はキッテルマーミンのものに比べて、基礎的なものに限定されてます。しかし、固体物理学の本質的に重要なところが選りすぐられています。

十倉好紀先生という、物性の分野でノーベル物理学賞に最も近いと言われている先生もこの本を絶賛していました。固体物理の授業でこの本をベースにしている先生も大勢いるようです。

内容的に少し物足りないと感じるところはありますが、まずこの本をよんでから、キッテルやマーミンに進むことをお勧めします。




と、適当に書いてみたけど、これって明らかに板違いだよなぁ・・・
なんか、他のことも書こう・・・

ハウル 見ました。

その日は雲の向こう、約束の場所も観ていて(これもアニメ)、ハウルは二本目だったのですが、やはり凄い・・・レベルが一桁違う感じでした。

試写会で酷評されていたキムタクの声ですが、個人的にはあまり気にならなかったです。むしろ、「心を無くしたナルシストの魔法使い」という設定に合っていたような。

ただ、ヒロイン役の賠償千恵子の声が老け声なので、90歳のばーさんの時はいいが、少女の時は凄い違和感があった・・・


このブログのジャンル=旅・アウトドア
やっぱり板違い・・・orz